豊中市の整形外科,リウマチ科,リハビリテーション科 浅井整形外科クリニック

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豊中市 肩痛改善

肩の痛みと五十肩:早期治療でスムーズな回復を

肩の痛みは、患者さんの日常生活や仕事に支障をきたす厄介な症状であり、多くの方の悩みとなっています。肩が痛い、痛くて腕が上がらない、夜間にズキズキするなどの症状は、QOL(生活の質)を大きく低下させます。今回は、中高年に多く見られる五十肩(肩関節周囲炎という疾患・病気と同義)を中心に、その原因、症状、治療方法について、当院の医師が解説します。

五十肩とは?

五十肩は、肩関節やその周辺の筋肉(腱板)の炎症や癒着によって、肩に痛みや動かしにくさ(拘縮)が生じる状態を指します。時に、腕や手にしびれを伴うこともあり、頚椎の疾患(例えば頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症など)との鑑別も重要です。また、腱板の微細な断裂が隠れていることもあります。
「五十肩は放っておけば治る」という言葉を耳にすることもありますが、実際には放置することで関節が固まってしまい、回復までに長期間を要するケースも少なくありません。
早期に痛みを軽減し、関節が固まる前に適切な診断を受け、治療を開始することが重要です。気になる症状があれば、まずは専門医にご相談ください。

五十肩の原因

肩関節は、上腕骨、肩甲骨、周囲の筋肉、関節包などから構成され、複雑な動きを可能にしています。
五十肩は、主にこれらの筋肉と関節包の間に炎症が起こることが原因で発症します。
炎症によって筋肉の付着部位に石灰が沈着することもあります。スポーツや転倒、時には交通事故などがきっかけで症状が始まることもありますが、多くは明らかな原因なく発症します。

五十肩の症状

五十肩の症状は、多くの場合、肩のちょっとした違和感や、「なんとなく重だるい」といった感覚から始まります。 しかし、症状が進むにつれて、日常の何気ない動作の際に、肩が痛いと感じるようになり、日常生活に大きな不便が生じることがあります。ひどくなると、少し動かしただけでも激痛が走ることもあります。また、患者さんが悩みとして挙げるのが「夜間痛」です。夜、寝ている間にズキズキとした痛みで目が覚めてしまい、十分な睡眠が取れず、日中の仕事や活動にも影響が出てしまうことがあります。この夜間痛は、生活の質(QOL)を著しく低下させる大きな要因です。 このように肩の動きが悪くなると、着替えはもちろん、髪を洗う、背中に手を回すといった動作も痛くて困難になり、患者さんにとって非常につらい状態となります。

五十肩の治療

治療の目標は、肩の動きの改善と夜間痛の解消です。肩の状態を正確に把握し、骨折や他の疾患(例えば関節リウマチや腱板断裂など)の可能性も慎重に考慮した上で、適切な治療方針を立てます。当院では、肩関節にヒアルロン酸やステロイド薬を注射することで、痛みと癒着の改善を図ります。これらの治療は安全に配慮し、痛いという感覚をできる限り軽減できるよう院内スタッフ一同で対応します。さらに、リハビリテーションを通じて肩関節の動きを回復させていきます。初期には安静も重要ですが、適切な時期から肩を動かすことが拘縮予防につながります。治療期間は、症状の程度や発症からの期間によって異なります。長期間放置していた場合、回復までに時間がかかる傾向があります。
しかし、根気強く治療を続けることで、多くの方が改善を実感されています。

ご家庭でできること

ご家庭では、医師や理学療法士のアドバイスのもと、無理のない範囲で肩を動かすことが大切です。
痛みを感じない範囲で、ゆっくりと肩を回したり、健康な腕で痛みのある腕を支えながら動かしたりするのも良いでしょう。
少しでも違和感を感じたら、早めに専門の医療機関を受診し、ご相談ください。

五十肩以外の肩の痛みの原因

肩の痛みの代表的な原因として、五十肩のほかに腱板断裂があります。
腱板断裂は腱が切れる状態で、強い痛みや夜間痛を起こすことが多く、放置すると悪化する可能性があります。
五十肩と原因や症状は異なるため、自己判断せずに整形外科を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。